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    そもそもパート労働者は労働を調整して節税しているのか

    ※写真はイメージ 増税になるのなら思い切り働きたい、女性はそう思っているのではなく、同調査でも今後の働き方について「正社員になりたい」という希望は22%に対し、「パートで仕事を続けたい」が71.6%で大半がパートのままで十分と考えているようです。「女性活躍促進」はどのくらい進むのか 今年の4月に女性促進法が施行されました。これは、従業員が301人以上の従業員がいる会社に義務付けられたものです。女性の雇用や今後の労働改善に役立つものとなってほしい法律でありますが、現在のところ対象者が限定的で、女性全体の雇用の促進や改善につながるとは言い難いものです。女性が労働力となり社会に出て経済を活性化するためには、税のペナルティーをいち早く課すより女性がより働きやすい環境づくりが急務ではないのでしょうか? 多くの女性の雇用や労働改善がなければ「女性活躍促進」の言葉も、配偶者控除の見直し論とともに国家財政再建のために都合よくつかわれる口実になってしまのではないかと思えてなりません。【参考記事】■配偶者控除は本当に女性の社会進出を阻んでいるのか?(浅野千晴 税理士)http://sharescafe.net/47252222-20151218.html■自営業だと保育園に入れないって本当? (浅野千晴 税理士)http://sharescafe.net/49152786-20160724.html■スポーツ選手は見た目より厳しい?ご褒美には税金が待っている (浅野千晴 税理士)http://sharescafe.net/49318448-20160816.html■消費税増税延期でもバラマキ?給付金もらえます。 (浅野千晴 税理士)http://sharescafe.net/48884963-20160619.html■保育園の滞納問題。取り立ては年々厳しくなっている? (浅野千晴 税理士)http://sharescafe.net/48230568-20160330.html

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    中国はきっとほくそ笑む! 日本は移民国家「豪州の失敗」に学べ

    山岡鉄秀(AJCN代表) 経済大国の日本だが、国民一人あたり名目GDPでみると、IMF(米ドルベース、2015年)の統計によれば、世界26位($32,478.90)で、決して効率は良くない。一方、AJCNの拠点である豪州は10位($51,180.95)で、日本よりも2万ドル近く高い。この差は大きい。 この豪州の豊かさは、間違いなく移民に支えられている。今や人口の28%が海外生まれとされ、4人に1人以上が海外からの移民ということになる。 文化らしい文化がなかった豪州だが、移民が持ち込んださまざまな文化が融合して、格段に厚みが出てきた。もともとイギリス系で、料理らしい料理もなかったが、ここ10年ほどで豪州の食材を日本料理やフレンチのフュージョンで仕上げる「モダン・オーストラリアン」というカテゴリーが登場した。マスターシェフという料理番組がヒットするなど、まさに隔世の感がある。 移民国家の豪州が、同じく移民国家の米国ほど荒れないのは、豪州が巨大な島国で、米国にとってのメキシコのように「国境を接する国」がないことと、移民を基本的に技能ベースで入れてきたからだ。ボートで難民が押し寄せても、南太平洋の島々に収容し、本土への上陸を阻止している。 国力増強に貢献した移民政策だが、もちろんマイナス面もある。日本人はそこから早急に学ばなくてはならない。 まず肝に銘ずるべきは、特定の民族の移民数が一定数(臨界点)を越えた時、まるで自国にいるような傍若無人な態度に出ることがある、ということだ。 その典型的な例が、我々AJCNが最終的に阻止した、ストラスフィールド市における中韓反日団体による慰安婦像設置活動だ。ここでのポイントは、市議会は本来、そのような申請はポリシー違反を理由に即刻却下できたはずなのに、逡巡としていたずらに時間を浪費し、最終的に却下するのに1年半近くを要したことである。 いったいなぜか。それは市議たちが、合わせて住民の30%に達する中韓系住民の不評を買い、次の選挙で落選の憂き目に遭うことを恐れたからだ。市長を含めて7人の市議たち(市長は市議たちの持ち回り)のうち、常識に照らして慰安婦像に反対したのは3人だけだった。市長を含む後の4人は、明らかに中韓住民の顔色を窺っていた。我々の戦いは、いかに「良識の輪」を広げていくかだった。最後は住民の意識調査まで行われた。中国人経営者に懇願した商店街の会長 このように、慰安婦像設置が市の記念碑ポリシーに反し、豪州の多文化主義に反していても「有権者の横暴」の前にあっさり折れてしまったのである。我々が「住民の意思」として反対活動を展開しなければ、いとも簡単に建ってしまっていただろう。我々が学んだ最大の教訓は、民主主義社会とは決して自動的に良識に添った判断が享受される社会ではなく、正義を実現するために戦う手段が用意されているに過ぎない、ということだ。戦わずして正義は守れない。力なくして正義は実現できない。いま、日本人にその覚悟はあるか。 私がよく行く東京・下町の歴史ある商店街でも、歩いているとやたらと中国語が耳に飛び込んでくるようになった。廃業する商店が後を絶たず、家主が中国人に貸し出してしまうからだ。(写真はイメージです) これはその商店街の床屋で聞いた話だが、ある日、商店街会の会長が、中国人が経営する店に「会費を払って会員になって欲しい」と頼みにいった。しかし、応じた中国人は「我々は中華系住民のために商売をしているのだから、日本人の会に入る必要はない」と突っぱねてきたという。その後、この会長はどういう対応をしただろうか。なんと、「では会費を安くするから入ってくれませんか?」と頼みにいったという。もちろん、これも蹴られた。会長さんは困って区役所に相談に行ったが、「税金ではないので、強制的に徴収できません」と言われるだけだったらしい。この逸話はまさに、日本人が移民をコントロールする能力が完全に欠如した証左と言っても過言ではないだろう。 私は床屋の主に言った。「会長さんに伝えてください。懇願したら逆効果です。媚びる弱者と見下されるだけです。中国人の代表を訪ねてこう言うのです。この会費には街灯代が含まれている。払わないなら、君たちの店の前にある街灯からは電球を外すが、それでもいいかと」。もちろん、本当に外すつもりで臨まなければならない。また、区議会も「商店街で店舗を賃貸に出すときは、商店街会費も家賃とともに徴収し、納入しなくてはならない」という条例を作ってしまえばよい。 すぐに頭を下げてしまう日本人は、数で劣勢になった途端に簡単に凌駕されてしまうだろう。外国人に地方参政権など与えようものならどうなるだろうか。移民国家の豪州でさえ、帰化しなければ選挙権も被選挙権も与えられないのに、長く住んでいるという理由だけで参政権を与える愚かな国は、世界を見渡しても日本ぐらいである。豪州を震撼させた中国亡命外交官の「告白」 東京都江戸川区にインド人が多く住むことは有名だが、トラブルが起きた話は聞いていない。なぜだろうか。ひとつは、住民の多くがIT技術者などの高度人材(高額所得者)であることだが、基本的に「親日的で融和的」だからだ。 たとえ、高度人材が有用であっても「親日的で融和的」という条件を絶対に外してはならない。「反日を国是とする国」からの移民には永住権を出さないことにしても、人種差別にはならない。のっぴきならない安全保障上の問題だからである。 そのことを痛切に教えてくれたのが、2005年に豪州に政治亡命した元中国外交官の陳用林だ。 父親を無実の罪により中国共産党の拷問で亡くした陳は、天安門広場の虐殺を目の前で目撃して衝撃を受けたそうだが、それでもいつしか外交官として中共政府の「先兵」となっていた。命ぜられるままに、法輪功信者の弾圧、反政府勢力の監視、中共にとっての危険人物の拉致などに携わっていた陳は、ついに良心の呵責に耐えかねて豪州政府に政治亡命を申請した。 その際、陳の「告白」は豪州を震撼させた。陳によれば、その時点で豪州に1千人の中共スパイが潜伏し、軍事、科学、経済分野などのあらゆる情報を盗んでいるとのことだった。 スパイには2種類ある。現地にダミー会社を作り、そこにビジネスマンとして工作員を送り込んだり、研究機関に研究者として送り込むケース。そして、もうひとつは現地に住んでいる中国人や留学生を勧誘して「エージェント」に仕立て上げるケースだ。エージェントの勧誘には金とハニートラップが使用され、中央政府を含むあらゆる個所にスパイ網が張り巡らされている。その他にも、現地に住む中国人が自由主義に目覚め、中共に批判的にならないように、ありとあらゆる洗脳工作がなされるという。 陳は最近もテレビのインタビューに応じ、「この10年間でスパイの数は相当増加しているはずだ」と述べている。 最重要標的の米国や、その同盟国の日本にははるかに多くのスパイが入り込んでいると陳は言う。中華系団体(留学生を含む)の代表は、ほぼ間違いなく中共政府に繋がっている。政府やマスコミなど、あらゆる主要機関にすでにスパイ網が張り巡らされていると考えて間違いない。米国のフランクリン・ルーズベルト政権に、驚くほど多くのソ連のスパイが入り込んで日米開戦を工作していた事実が思い起こされる。反日工作員に城門を開ける愚 私が最も衝撃を受けたのは、陳の政治亡命申請に対し、豪州政府が当初取った冷淡な態度だった。わざわざ中国総領事館に陳の個人情報を照会し、実質的に陳の亡命をリークする有様だった。なぜそんなことをしたのか。答えは「経済」である。2000年のシドニーオリンピック後、豪州は資源を爆買いする中国への依存を高める一方だった。政治的な問題で、お得意様の中国の機嫌を損ねたくなかったのである。 日ごろは高邁な理想を掲げていても、現実には経済最優先で、お得意様がどんなに酷い人権侵害を繰り広げていたとしても、結局は二の次、三の次なのである。昨年は北の要衝ダーウィン港を人民解放軍と密接に繋がる中国企業に99年間リースするという大失態までやらかした。もちろん、州政府に対する工作がなされていたことは疑う余地がない。「極めて愚かだ」と陳は嘆く。 去る1月17日、法務省が外国人の永住許可について、高度な能力を持つ人材に限って許可申請に必要な在留期間を最短で「1年」に短縮する方針を発表した。これも、経済界からの要請によるものだろう。 私はグローバル企業勤務が長いので、国際的観点から、いかに日本で人材が枯渇しているかよく知っている。そして前述したように、私は移民の効果、特に高度人材の有効性をよく認識している。しかし、「親日的で融和的」という大前提を忘れれば、わざわざ反日工作員に城門を開ける愚を犯すことになる。すでに相当浸食されていると思われる日本にとどめを刺す「ダメ押し」となるだろう。戦わずして占領できる可能性がにわかに高まり、ほくそ笑んでいるのは間違いない。そして、日本の滅亡は、皮肉なことに長期安定保守政権である第二次安倍内閣が決定づけたと歴史に記憶されることになるだろう。 陳用林は今もシドニーで中共の監視下に置かれながら生きている。彼の生命を賭したメッセージを受け取れるかどうかに、日本の命運がかかっていると言っても過言ではない。

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    外国人労働者はどこまで受け入れるべきか

    日本で働く外国人労働者の数が初めて100万人を突破した。政府は労働力不足を理由に、高度人材の受け入れに積極姿勢をみせるが、現実には技能実習制度や留学生を通じて単純労働者の流入が急増している。場当たり的な対応では、いずれ「移民問題」に直面する。日本は外国人労働者をどこまで受け入れるべきか。

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    矛盾だらけの外国人労働者受け入れで浮かぶ「日本沈没」シナリオ

    加谷珪一(経済評論家) 日本の世論は、外国人労働者の受け入れに消極的といわれる。日本は外国人労働者を受けれていない国だと思っている人も多いが、それは幻想である。現実には、多数の外国人労働者がすでに国内で働いている。  厚生労働省が1月に発表した2016年末の外国人労働者数は前年同月比19.4%増の108万3769人となり、4年連続で過去最高を記録した。成田空港に到着した日本で介護福祉士と看護師の資格取得を目指す外国人 受け入れに積極的だったドイツや英国では、定義にもよるが300万人以上の外国人労働者が働いている(国籍を取得した移民は含まない)。人口比を考えれば、日本における外国人労働者の数は少ないともいえるが、欧州は陸続きで、主要国はたくさんの旧植民地を抱えている。こうした環境の違いを考えた場合、日本における外国人労働者の数は決して少ないとはいえない。 背景にあるのは、国内の深刻な人手不足である。日本は人口減少と高齢化が進んでおり、過去15年間で34歳以下の若年層人口は約22%減少し、60歳以上の人口は逆に43%も増加した。若年層の労働人口減少が顕著であることから、企業は常に人員確保に頭を悩ませている。 政府は建前上、就労目的での在留資格については専門的な職種に限っているが、現実には企業からの要請を受け「外国人技能実習制度」など、事実上の単純労働者受け入れ政策を行ってきた。この状況に拍車をかけているのが東京オリンピックによる建設特需である。建設業に従事する労働者の数はピーク時と比較すると約25%、数にして170万人ほど減っており、建設現場では慢性的な人手不足が続いている。政府は外国人建設労働者の受け入れ枠をさらに拡大したい意向だ。 建前上、外国人労働者を制限していながら、なし崩し的に受け入れを増やしているわけだが、こうした、ちぐはぐな対応はリスクが大きい。 外国人技能実習制度については、米国務省から人権侵害の疑いがあると指摘されており、現実に、賃金の未払いや、劣悪な環境での住み込み強要といった事例が発生している。諸外国でも外国人労働者が不当に安い賃金で雇用されるケースは少なくないが、この制度がやっかいなのは、れっきとした日本政府の事業であるという点だ。 政府がこうした事業に直接関与し、劣悪な労働環境を放置しているということになると、場合によっては国際政治の駆け引きにおいて格好の餌食となる可能性がある。日本はこれまで、似たようなケースで国益を何度も損なっていることを忘れてはならないだろう。 一方、日本の人手不足は極めて深刻な状況であり、のんびり構えている余裕はない。 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2040年の総人口は1億728万人と現在より15%ほど減少する見込みである。 特に、企業の労働力の中核となっている35歳から59歳までの人口は26%も減少してしまう。これまでは若年労働者の不足だけで済んでいたが、次の20年間は中核労働力の減少という大きな問題に直面することになる。 持続的な経済成長を実現するためには、資本投入、労働投入、イノベーションのいずれかを増やす必要があるが、人口が減少する以上、労働投入の低下は避けて通れない。需要が変わらない状態で、労働力不足から供給に制限がかかるようになると、企業は生産を抑制せざるを得なくなる。すでに供給制限による成長抑制の兆しが出ており、事態はかなり深刻である。労働力不足が招く日本の国力低下 この状況を改善するためには、①外国人労働者を受け入れるか、②女性や高齢者の就業を増やして労働力不足を補うか、あるいは、③イノベーションを活用して生産性を向上させるのか、という選択になる。日本は無意識的に①を選択してきたわけだが、労働をめぐる環境はこのところ大きく変化している。 近年、AI(人工知能)に関する技術が驚異的に進歩しており、人の仕事の一部あるいは全部をAIで置き換えることはそれほど難しいことではなくなってきた。経済産業省の試算によると、AIの普及によって2030年までに約735万人分の仕事がロボットなどに置き換わる可能性があるという。 ロボットの導入で余剰となった人材を、人手が足りない分野にシフトさせることができれば、供給制限で経済が停滞するという事態を回避できる。というよりも、全世界的にAIの普及が進む以上、これを積極的に活用していかなければ、相対的に高い成長を目指すことが難しくなっているのだ。日本も労働力不足という問題に対して、外国人労働者の受け入れではなく、積極的なAI化で対応するのが望ましいだろう。 だが社会のAI化を実現するためには超えなければならない大きな壁がある。それは人材の流動化である。 企業の現場にAIが普及すると、当然のことながら仕事の範囲が変わり、組織の人材を再配置する必要が出てくる。こうした動きは社内だけでは完結しないので、最終的には転職市場を通じた人材の流動化が必須となる。日本人はこうした人材の流動化に対する抵抗感が極めて大きく、これがAI化の進展を遅らせてしまう可能性があるのだ。受付役のロボットに症状などの情報を入力する患者役の自治医大担当者=2016年3月、東京都千代田区 実はこの問題は女性の就労拡大とも密接に関係している。女性の就労拡大が進まないのは、意識面での影響が大きいとされているが、それだけが原因ではない。女性の就労者が増加すれば、企業内部での人材の再配置は避けられず、結果的に流動化を促進してしまう。これに対する潜在的な拒否感が女性の就労拡大を遅らせている面があることは否定できない。 労働力不足は、日本の国力低下に直結する、まさに「国益」に関するテーマといえる。こうした重要な問題に対して、場当たり的な対応を続けることはもはや許容されないだろう。変化を頑なに拒んだ結果、AI化や女性の就労が進まず、外国人労働者の数だけが増えるという事態になってはまさに本末転倒である。

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    日本人はどこまでお気楽なのか? 「在日特権と犯罪」の現実を知れ

    坂東忠信(外国人犯罪対策講師) 国連人口部の定義によれば、移民とは「主権のある母国を1年以上離れて外国に暮らす人」を指しています。そしてこの移民の概念には正規滞在者はもちろん、密入国者や不法滞在者、難民申請中の人、さらに帰化した初代も含まれます。 逆に言うと、本国人とは「本国生まれ本国育ちで本国の国籍を持つ者」であり、それ以外は「移民」として区別され、移民には初代帰化人を含め参政権が制限されるなど、明確な区別が存在するのです。 しかし日本人はこうした移民の定義など政治家でさえ知りませんし、それでいて移民政策をぶちあげたり、なぜか黒人や白人などの人種の違う外国人による集団的定着をイメージしたりしているため、実際に日本が移民国家であることに全く気がついていません。 実は日本は「先進的移民政策失敗大国」なのです。 日本には戦後、「国籍離脱者とその子孫」による「特別永住者」という滞在資格保有者が定着しています。国際結婚などにより50を超える国籍にまで及び、外国籍のまま子々孫々に至るまでその血筋によって外国に滞在できるというシステムは他国に類例がありません。 しかも、一般外国人のような犯罪検挙による強制送還もないため、「在日」外国人枠内での犯罪検挙件数・検挙人口ともに朝鮮半島系がぶっちぎり状態です。警察庁が気遣って公表しなかったため、逆に暴露拡散されて(暴露したのは私ですが…)、日韓外交に関する世論にまで大きな影を落としているのです。詳細は昨年出版された拙著「在日特権と犯罪」にて資料を元に詳しく説明しておりますが、この件一つを見ただけでも、日本はすでに移民国家であり、移民政策に失敗していることがおわかりでしょう。 総務省の在留外国人統計(2016年6月現在)での「国籍・地域別 在留資格(在留目的)別 在留外国人」や同年7月1日現在の「国籍・地域別 男女別 不法在留者数の推移」によると、現在、日本には、230万7388人(中長期滞在者+特別永住者:平成28年6月時点)+6万3492人(不法在留:平成28年7月1日現在)=237万0880人の「実質的移民」が存在します。外国人メイドを使用する文化が日本にはない ただし、この中には「3月」以下の在留期間が決定された中長期滞在者と、1年以上の滞在を許可されながらまだ滞在期間が1年に満たない移民予備群が含まれ、逆に日本人としてカウントされている初代帰化人や、カウントしようのない密入国者の人口を含めた「移民」の数は含まれていません。「移民」の概念を持たない日本は移民のカウントすらできず、これに伴い発生している外国人による生活保護不正受給では、国籍別不正受給世帯数さえ把握していないのに、やれ国際化だ、移民政策だ、などと浮かれる政治家もいまだ多く存在しています。 日本に定着している移民には、他国にない特徴があります。現在、日本の「在留外国人」、つまり移民から帰化初代と不法滞在者を除いた「移民」のうち、29・4%が中国人、19・8%が韓国人、1・4%が北朝鮮出身者で、これを合わせると、なんと50%を超えているのです。不法滞在者数(6万3492人)を加えても、半数以上が反日を国是とする国から来日、定着しているのです。それが日本の「移民」の現状であり、これを国民がまったく自覚していないところが大きな特徴でもあります。 これを受け入れる日本人自身も、他国に類例を見ない「お人好し」であることが、この問題に輪をかけています。たとえば、国家戦略特区として「外国人メイド」を試験的に導入しようという地域がありますが、メイドを雇い使用する文化のある国の多くは、奴隷制度の歴史や王侯貴族文化に根ざした、厳然たる身分の違いというイメージが存在します。 しかし、日本人はどうでしょうか。たとえば、メイドを脇に立たせ給仕させて平然と落ち着いてディナーが楽しめるでしょうか。むしろ落ち着かず「あなたも隣りに座って食べなさい」と促せば、超高齢社会が進むわが国においては、食卓をともにする「話し相手」にしてしまうのではないでしょうか。 逆に経団連をはじめ、2020年に東京オリンピックを控えた大企業では、最初から低賃金で「技能実習生」を実質労働者にするため、国会に働きかけ、本来3年の滞在期間に「2年」の延長を法整備させる移民政策を後押ししています。ところが、大企業の幹部は外国人労働者の顔が見えず、加えて日本人自身が諸外国の労働者に比べて非人道的労働に慣れているため、普通に扱ったとしても世界レベルでは奴隷労働レベル、加えて現場は組織力が働き、情け無用の過酷な作業になりがちです。矢玉の戦争なしに国が乗っ取られる これら日本人のお気楽な優しさや、日本的組織社会の圧力に接して揉まれた一部は「人権商売」のお得意様になります。すでに人権、労働問題のNPO団体の多数が弁護士を擁して活動しており、間もなくその活動資金には年間1千億円ほど発生するという「休眠口座」が当てられることが国会で可決しましたが、NPO制度はすでに中核派など左翼や極左の資金源として悪用され、検挙者が出ているのにもかかわらず、ほとんどが放置されている状態です。その上、外国人を呼び込めば、今度は外国人団体がかつての民団や総連のように「集団の力」を活かした圧力団体を作り、各国出身の外国人が自国民のための労組を結成しかねません。そうなれば、将来的には経済的奴隷酷使国家とのそしりを免れませんし、現実には既に酷使している企業だって存在しています。 さらに、これらは外国勢力の都合によって、やがて「慰安婦問題」のように華飾され、新たな「強制連行」「奴隷労働」のファンタジー的反日プロパガンダを生み出す可能性があることも考えるべきでしょう。また、わが国には中国人女性に日本人男性を斡旋して結婚させて「日本人配偶者」の身分を取得させたり、永住資格取得後は離婚させて就職を斡旋し定住の手助けをする「事務所」なんかも存在します。そこには、革新政党の元国会議員らも絡んでいるとされ、これが明確に中国共産党の工作につながっていることを他の中国人民主活動家が私に訴えてくることもあります。そうした組織が、「反日」を国是とする母国の支援を得て勢力伸長を画策すれば、矢玉の戦争なしに国はいずれ乗っ取られるでしょう。 こうした過程の中で、大企業は一時期潤うかもしれませんが、やがて訴訟の嵐に飲み込まれるでしょう。そして、労働移民政策によってお金が回らなくなった日本人は、何の恩恵も受けないどころか地域の治安が悪化して、本来あり得なかった外国人同士の宗教抗争や民族抗争に巻き込まれる可能性もあります。オリンピック前の2019年には、労働移民の需要が現場の肉体労働者から「おもてなし要員」に移行し、肉体労働者の多くが不法滞在するであろうことも見込まれますが、そのころ中国や半島では、不法滞在者を強制送還することが人道的に許される状況になっているでしょうか。 彼らは不法滞在者である以上、身分確認不要の商売でしか生きてはいけません。その最たるものは、違法な物品売買や違法行為による経済活動ですが、ICチップリーダーを携帯していない警察官には、彼らが職務質問を受けて提示する偽造在留カードを見抜くことはできず、安上がりの「民泊」を拠点として身柄拘束を免れようとする彼らの実態すら把握することができません。 私が「通訳捜査官」をしていたころには、新宿のマンションが中国人によって既に「カプセルホテル化」していて、3人部屋に15人が1泊2千円で寝泊まりしていたのですが、最近は高級住宅街の戸建てを購入し、部屋ごとにベッドを置いて民泊ビジネスを始めており、毎回違う顔ぶれの「中国人家族」の出現に付近の住民も不安を隠せません。ついに移民政策の誤りを認めたドイツ 移民政策など実施しなくても、このまま事が進んだ場合、言葉さえろくに通じない外国人を起因とする犯罪や各種問題の予防や検挙のため、日本の国庫は大きく圧迫されます。東京オリンピック開催前後になれば、犯人の直近に座って命がけで通訳をする警視庁部外委託通訳人は、一人あたり8時間の取り調べを一つの署で平均3つは抱える事態になるかもしれません。通訳人の時給は約1万円と高額ですから、都内に102署を抱える東京都の予算が膨大になるのは、容易に想像がつくのではないでしょうか。 もし、来日した外国人労働者が犯罪を引き起こしても、彼らを受け入れた企業はこうした犯罪被害への補償には、きっと知らんぷりを決め込むのも明らかでしょう。彼らが国外逃亡したとしても、相手国が被害補償をするはずもなく、日本人は「やられ損」になる可能性だってあります。他にも、外国人労働者用に設定された低賃金労働が広がり、日本人は貧富の差を拡大させながら、増加した税負担に喘ぎつつ、真面目な経済奴隷になるか、外国人と組んで一発ヤマを狙ったヤバい仕事に加担するか…なんて事態も起こり得るかもしれません。 1月27日付ロイター通信によると、ドイツの人口が過去最高の8280万人を記録しましたが、その理由はドイツの好調な経済や、比較的リベラルな難民政策、手厚い福祉に群がった難民の急増だったそうです。確かに、少子化や人口減は回避できたでしょう。しかし、ドイツのメルケル首相は、集団レイプや暴動が頻発する国内の現状を知り、「時計の針を元に戻したい」と嘆いています。1月30日にはドイツのショイブレ財務相も、90万人を招き入れた移民政策の誤りを認めました。 一方、法務省の「平成28年における外国人入国者数及び日本人出国者数等について(速報値)」によると、外国人入国者数は約2322万人で、前年比約353万人の増加で過去最高を記録しています。 国民の安全と優良な外国人材の確保のためにも、今後は無制限に受け入れたり、移民政策を推進するのではなく、むしろ入国を規制すべきだと考えます。いま、わが国が足元を固めなければ、大企業と無関心層が目先の利益に踊り出し、私たちの子孫が本来活躍するはずの「舞台」が土台から崩れる、そんな未来が見えるような気がしてなりません。

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    外国人ヘルパーが我が家にやってくる!という報道から考えたこと

    藤尾智之(税理士・介護福祉経営士)         寝耳に水! 厚生労働省は外国人の介護人材受け入れについて検討を行い、訪問介護サービスにも外国人ヘルパーの受け入れ解禁を決めました。来年4月から実施されるそうです。驚きとともに、我が家にも来るのかと冷静になって考えてみると他人事ではないと感じました。しかし、なぜそんなことになったのでしょうか。日本の訪問介護サービスの現状 日本には全部で33,911の訪問介護事業所があります(平成26年10月1日現在)。これらの訪問介護事業所から介護サービスを受けている方は、203.6万人(うち予防訪問介護61.6万人、訪問介護142万人)いらっしゃいます(厚生労働省 平成26年度介護給付費実態調査 受給者の状況より)。 203.6万人は通過地点です。これから40年間、団塊の世代、そして団塊の世代ジュニアが高齢者となり、要介護者になります。訪問介護サービスの需要はますます増加します。介護事業所のビジネスチャンスも増えます。日本の中に残された最後の成長産業は介護産業だと言われる理由はここにあります。 しかし、ここで忘れてはいけないのが人口減少問題です。生産年齢人口が減り始めました。ヘルパーとして働く人も減っていきます。現在の介護サービス供給量は需要を上回っている状況ですが、将来は供給不足が予測されているのです。 介護産業はもともと人手不足ですが、将来の人手不足問題はさらに悲惨になるかもしれません。例えば、ケアマネジャーさんが訪問介護事業所に電話をして、ヘルパーの依頼をしても、「すいません、ヘルパーがいないんです。他をあたってもらえませんか」と言われるかもしれません。(本文とは関係ありません)外国人ヘルパーが我が家にやってくる平成29年4月から外国人ヘルパーが我が家にやってくる 突如、時事通信から下記のとおり報道されました。 厚生労働省は5日、外国人の介護人材の受け入れに関する検討会を開き、東南アジア3カ国の介護福祉士の訪問介護を解禁することを決めた。 介護需要が高まる中、担い手不足を緩和するのが狙いで、2017年4月からの実施を目指す。 経済連携協定(EPA)に基づき、ベトナム、フィリピン、インドネシアから来日し、一定の経験を国内で積んで介護福祉士の資格を取得した人が対象。今後は施設勤務だけではなく、高齢者の自宅でトイレや食事の介助などが可能になる。<ヤフー> 外国人の訪問介護、17年度から=人材不足緩和へ―厚労省 時事通信 2016/8/5 この報道を見て、驚いた方は少なくないのではないでしょうか。単に人をコマとして考えるのであれば、人手不足の解消方法として、海外から人を連れてくるという選択肢はありだと思います。しかし、訪問介護現場のようにマンツーマンサービスとなる現場にも導入となると首をひねりたくなります。今まで外国人に接したことのないような高齢者ならば受け入れには相当な決心がいるのではないでしょうか。一億総活躍プランはどこにいった? 日本には介護の国家資格である介護福祉士制度があります。公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公開情報によると、平成28年6月末現在で約149万人が介護福祉士として登録しています。ところが、意に反して、介護現場で働いていない潜在介護福祉士が52万人いると言われています。この52万人が戻ってくれれば外国人ヘルパー解禁論は必要のない議論だと言えます。 介護福祉士が現場から離れた理由は人それぞれです。厚生労働省の社会保障審議会福祉部会では、介護福祉士の離職理由を次の通り分析しています。 離職理由が、賃金水準や3K(きつい・きたない・きけん)よりも、「結婚、出産・育児」、「法人・事業所の理念や運営のあり方に不満があった」が上位に来ていることがわかります。マスコミが繰り返し放送する「給料が安いから介護職が辞めていく」というイメージが私たちの頭にこびりついていますが、現実はそれだけではないようです。 それならば、離職理由の第一位から第五位くらいまでの理由に優先順位を付けて改善していけば、介護福祉士が介護現場に戻ってくるのではと期待ができます。もちろんすぐに戻ってくるとは思いませんが、着実に各事業所が改善できるように意図的に政策誘導すれば働きやすい介護現場となり、辞める人は減り、戻ってくる人が増えれば、将来の人手不足を少しでも和らげられます。 安直に海外から人を連れてくるのではなく、今この瞬間に日本にいる人達を最大限活用するというのが、一億総活躍プランだと思います。しかし、一億総活躍の言葉が発信されてからもうすぐ1年となります。掛け声は大きく、実行しないスローガンを続けていては手遅れになります。厚労省も再就職対策厚生労働省も介護福祉士等に対して再就職対策を打った 平成28年3月31日に社会福祉法が改正されました。この改正社会福祉法に、介護人材確保の強化策が盛り込まれています。その具体的な強化策は、介護福祉士等のデータベースを作って、そのデータベース登録者に対して、求人案内や復職研修の案内をメールするというものです。しかし、これでは再就職意欲には結びつかない気がします。強化策といいながらお知らせメールを送るだけでは、後方支援にしかなりません。 介護福祉士等の方が復職しても良いと思ってもらうためには、離職理由となっている理由をダイレクトに改善させるくらいの心を揺さぶる対策が必要です。海外から人を連れてきて、教育を施し、日本語を教え、生活に慣れさせてといくつもの高いハードルを越えるよりかはハードルが低い気がします。(本文とは関係ありません)離職理由の問題は普通の企業も問題となっている 離職理由第一位となっている結婚、出産・育児の問題は、どこの企業でも離職理由になっています。介護現場特有の離職理由ではありません。結婚しても、出産しても、育児後でも戻れる体制が整っている企業は、復職率が高いというのは周知の事実です。介護業界は、介護報酬の問題で福利厚生制度の充実は見送られがちです。介護報酬でのやりくりではなく、後押ししてくれるような政策の誕生を期待します。 そして、介護事業所の自助努力も必要ということもわかりました。第2位の離職理由として、「法人・事業所の理念や運営のあり方に不満があった」が挙がっています。この部分は国のせいにはできません。経営者の考え方ひとつです。実は、経営者の考え方ひとつで人は集まる 最近は理念経営を導入する介護事業所が増えています。理念経営を愚直に行って、その理念に感動して集まってくる介護職員は少なくありません。心理学の教えにもありますが、人は心が揺さぶれると行動を起こします。揺さぶられると気になって、行動を起こさざるを得ない状態になります。心を揺さぶられて人が集まってくるのです。外国人ヘルパーの導入は、やることをやってからでも遅くはないのではないでしょうか。【参考記事】■介護保険はやっぱり保険ではなくなった(藤尾智之 税理士・介護福祉経営士)http://sharescafe.net/48977075-20160701.html■介護保険は保険でなはい 「親の介護は老人ホームにお願い」は甘い考え 介護保険を考える(1) (藤尾智之 税理士・介護福祉経営士)http://sharescafe.net/35018841-20131120.html■よくある選挙公約「介護施設を増やします」について真剣に考えてみた (藤尾智之 税理士・介護福祉経営士)http://sharescafe.net/49098975-20160717.html■介護が必要になった!どうする?(藤尾智之 税理士・介護福祉経営士)http://sharescafe.net/49045000-20160709.html■介護の問題を絶望にしない秘訣(藤尾智之 税理士・介護福祉経営士)http://sharescafe.net/48944579-20160626.html

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    景気は低調なのに雇用改善する背景に何があるのか

    【中島厚志が読み解く「激動の経済」】中島厚志 (経済産業研究所理事長) 現在、労働需給はひっ迫しつつあり、失業率は人手不足で賃金が上がる水準にまで達したとも計算される。しかし、1%前後の成長率と景気は大して強くないのに、雇用が改善しつづけている現状は違和感があるようにも見える。 実は、人口増減と経済成長との間には多くの国で共通の傾向が見て取れる。そして、日本は、ドイツと並んで少子高齢化の影響が最も色濃く出る段階にあり、現状程度の弱い景気でも雇用が改善する一因ともなっている。 原油安や円安もあって、今後景気は力強く回復し、人手不足がさらに広がる可能性は強い。少子高齢化もさらに進むことから、このままでは人手不足は恒常化していくことになる。これは、何年も前に少子高齢化の帰結として想定された事態がいよいよ実現しつつあることに他ならない。 このことは、日本企業にとって人材活用や省力化などでの生産性向上と労働力の確保が大きな経営課題となっており、それに注力しなければならないことを意味している。ところが、日本企業には、まだこの喫緊の経営課題が広く共有されているようには見えない。各国共通する生産年齢人口比率と実質GDPの関係 生産活動に中心的に従事しうる15歳から64歳までの年齢の人口が総人口に占める割合(生産年齢人口比率)と実質GDPとの間には多くの国で同じような動きが見て取れる。 それは、横軸に生産年齢人口比率、縦軸に実質GDPをとると、図表1のような横M字型となるものである。すなわち、第1段階は、人口が大きく増加して生産年齢人口比率も上昇することで経済が成長する段階である。【図表1】生産年齢人口比率と実質GDP 第2段階は、人口増加率が鈍化し生産年齢人口比率の上昇も止まる段階である。ただし、この段階では、それまでの経済成長や教育普及の成果が出て、生産年齢人口比率の上昇は止まっても人材の開発と資質向上で経済成長は持続する。生産性向上と労働人口確保にまい進すべき日本 その次の第3段階では、興味深いことに再度生産年齢人口比率が上昇する。それは、少子高齢化が進み始める初期では、子供が増えなくなるものの生産年齢人口がまだ増えつづけるからであり、人口増が乏しくなる中で生産年齢人口比率は見かけ上増加する。 そして、少子高齢化がさらに進展して生産年齢人口比率が一方的に減りだすのが、第4段階である。この段階になると、総人口も場合によっては減少に転じ、実質GDPの増加も極めて緩やかなものとなる。 以上の生産年齢人口比率と実質GDPとの関係が主要国でどうなっているのかを見たのが、図表2である。見ての通り、日本とドイツが第4段階にある。また、アメリカやフランスも第3段階から第4段階に入ったところにある。一方、中国は第2段階、ブラジルは第1段階にある。【図表2】生産年齢人口比率と実質GDP生産性向上と労働人口確保にまい進すべき日本 日本の課題は、この第4段階にあって、どのように経済活性化を実現するかにある。ちなみに、第1段階にあるブラジルといった国では、教育の充実と人材開発が柱となるし、第3段階にある国では、少子高齢化の速度を遅らせることで良好な成長をより長期間享受できることになる。 しかるに、第4段階にある日本やドイツでは、経済成長をするにも、活力ある社会を維持するにも、少子化対策が最優先の課題と言える。とりわけ、生産年齢人口が比率だけではなく、人数でも減少するようでは、良好な成長を維持し続けることは難しくなっていく。 しかし、少子化対策を強力に行うとしても、それが効果を挙げるには時間がかかる。特に、女性が働くと同時に出産育児をしやすい社会を創っていくとすれば、多方面での施策や環境整備が欠かせず、一朝一夕には実現しない。年平均労働時間の減少自体は必ずしも悪いことではないが…【図表3】主要国:労働生産性増減率の推移 したがって、日本の活力ある経済・社会の維持には、長期戦略である少子化対策だけでは足りない。短期的な対応も強力に推進していかなければならず、その最たるものが人材の一層活用やより少ない人数で同等の成果を挙げることによる生産性向上であり、内外の労働力の動員・確保である。 このうち労働生産性の伸びについては、日本は主要国と比べると比較的良好な位置づけにある(図表3)。しかし、内訳を見ると安心はできない。近年の日本の労働生産性上昇の背景には、短時間(パートタイム)労働者を多く含む非正規労働者が増加して労働者当たりの年平均労働時間が減少したことが効いているからである(図表4)。とりわけ、短時間労働者は平均で一般労働者(フルタイム労働者)の6割弱の時間しか働いていない。【図表4】一般労働者・短時間労働者別年平均労働時間 年平均労働時間の減少自体は、生活にゆとりをもたらすものであり、必ずしも悪いことではない。しかし、それが一般労働者の労働時間が高止まりする中で労働可能時間を充足しない短時間労働者が増える形で実現されている現状は、非効率であり、人材の十分な活用にもなっていない。 一方、労働力の動員・確保も欠かせない。同じような第4段階にあるドイツと比べても日本の生産年齢人口割合は4%ほど少なく、その分経済を支える活力は乏しいことになる。 もちろん、対応としては女性や高齢者の労働参加率を上げてその一層の活躍を図ることが第一である。くわえて、短時間労働者を多く含む非正規労働者を正規化すれば、その労働時間が増えて一層の労働力確保につながる。少子高齢化下での企業戦略を急げ また、ドイツを見ると、日本にない大きな外国人労働力の流入がある(図表5)。とくに近年では、経済危機にある南欧諸国から景気が堅調なドイツに優良な労働力が数多く流入している。一概に日本に当てはめることは出来ないが、可能な限り外国人材を活用することも不可欠である。【図表5】労働人口増減内訳の推移少子高齢化下での企業戦略を急げ 多くの日本企業では、未だにかつての労働力豊富な時代を引きずっているように見える。それは、相変わらず多人数のチームで事に当たったり、短時間労働者を中心に非正規労働者をバファ―として需要変動に対応したりすることである。職場に向かう会社員ら=東京・丸の内 しかし、時代は変わった。ドイツ以上に少子高齢化が進み、今後さらに進む日本の現状は直視されなければならず、そこに対する企業の戦略は明確である。それは、医療介護産業がさらに発展するとの見方ばかりではない。恒常化する人手不足への対応如何がビジネスの成否と企業存亡をも左右するとの見方である。 これからは、人材の一層の活用にくわえて、IT投資などを駆使した省力化と、女性・高齢者などいままで十分に活用されてこなかった人材の発掘・開発がどこまでできるかが企業の競争力を大きく左右することになる。人手不足の広がりといった形で世界で最も速く進む少子高齢化の経済への具体的影響が見えてきた中、新たな企業競争が本格化している。

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    「月月火水木金金でもハッピー」 仕事バカは死ななきゃ治らない

    高須克弥(高須クリニック院長、医学博士)  エイベックス・グループ・ホールディングスが昨年12月に三田労働基準監督署から是正勧告を受けてね、社長の松浦勝人君が「闘います」って怒り狂っていたんです。僕も気持ちは分かりますよ。松浦君が言ってる労働者ってクリエイティブな仕事が大半で、アーティストみたいな人たちなんだよ。それは高須クリニックと全く構造が一緒なの。  要は仕事好きでね「月月火水木金金」でもハッピーだという人たちはそれなりにいるんですよ。それなのにダメだって言われれば、そりゃそうだろうけど、それは状況を見て、柔軟に対応すべきなんだ。「月月火水木金金」でもハッピーだという人はそれなりにいる(瀧誠四郎撮影) 一般的には時間外勤務だとか、搾取だとかって言うんだろうけど、アーティストや聖職と呼ばれてる人たちって、そういうものとは無縁の世界なんですよ。だって、医者が時間になったからって帰っちゃったらどう思いますか。手術やってる最中に「時間になりました帰ります」って言ったら殴っちゃうもんね。「バカじゃないお前」って。  うちの麻酔医は、元東大の麻酔医だったけどクビになった。その理由はね、研修医が来て麻酔をやってる最中に「時間ですから帰ります」って言ったもんだから「おいこらっ」って体罰を加えたからなんだって。例えば看護師さんでも患者が危篤のときに「そろそろ時間外なんで帰ります」なんて絶対言わないでしょ。もしそんなやついたら殴りたくもなるでしょう。  高須クリニックはね、基本的に働いた分だけきっちりお金を払う。だから休みをあげるっていうとドクターたちが怒るんです。働きたいんですって。僕たちの世代は週休1日で日曜だけが休みだったけど、ほとんど休まなかったもんね。年末は夜明けまで仕事して正月は初日の出を東京で拝んでそれから名古屋まで車で帰るような生活をしてた。給料もそれだけ増えるから働きたい人たちも多かった。  だから逆なんですよ。無理やり休ませると不満が出る。腕を磨いて高い給料で雇われようという意識があって、場合によっては一本立ちしようという野心のある医者ばっかりがうちに来てるわけだからね。エイベックスもそうでさ、能力の高い人は自分でマネジメントして一財産つくろうというような人もいると思うんだ。そういう人たちはね、休みなく働きたいと思うんだよ。しゃくし定規にダメって間違ってるよ しゃくし定規にダメって間違ってるよ うちで働いてる売れっ子ドクターたちの管理は、基本的に松浦君ところのトップアーティストたちと同じ考え方。本人がやりたいと言ったらできるだけ働かせてやりたいと思うし、それは結果的に患者も喜ぶわけだから。ただうちの労務の担当者が強制的に「休んでください」って、無理やり休ませちゃうもん。  だから基本的な考え方としてはね、状況に応じてフレキシブルに対応すべきなのに、はじめから労働者は全部こういうふうにやるべきだっていうのは間違ってると僕は思うね。もちろんお金はきちんと払わないといけないけど、実際に現場を知らないお役人が、しゃくし定規にダメだっていうのは間違ってるっていうのはその通りだと思う。労働者は全部こういうふうにやるべきだっていうのは間違ってる(瀧誠四郎撮影) 現行の改正労基法が出来たのが20年前なんです。そのころ、エイベックスはCDを売りまくっていて、ディスコの「ヴェルファーレ」なんか経営してた。でも今はアーティストのコンテンツ販売なんかが中心で、業務形態はずいぶん変わっているんだよ。  当時「24時間働けますか」っていうキャッチコピーで栄養ドリンクの「リゲイン」が売れていたのを見てさ、法律作ったと思うよ。あの頃はそんなのが常識だったんだもん。企業戦士は眠らずに働くって、今の電通なんかのスタイルだよ。そのスタイルが電通に伝統的に残ってたんで、あとから法律が追っかけてきてつかまえるみたいなことだもんね。  なぜ国が時短とかゼロ残業とか検討しているかというと、失業者をなくすにはそれしかないんだもの。一人でバンバン働かさないようにしとけばさ、それを埋めるために、よそから人を集めなくちゃダメじゃない。そのとき同一賃金、同一労働って言ってたら失業者がみんな就職しに来る。でも僕たちはいそういう人はいらないもん。腕のない医者なんてほしくないし、穴埋めであっても一流の医者じゃなければいらないから。 だから成果主義が一番いいの。労働が苦痛だと思ってるもんだから共産主義は「労働は喜び」だって洗脳してたんだけど、洗脳しなくても労働に喜びを見いだす人はたくさんいるんだもん。  弱者救済は大事だけど弱者の方が主役になっちゃたら、本当に支えてる人たちがかわいそうなことになるじゃない。作業能率が10倍ぐらい違う人って実際にいる。だったらロボットの方がいいやって。  そんなわけでペッパー君(ヒト型ロボット)が今日から高須クリニックで働いてるの。ペッパー君が来てみんなの仕事がなくなっちゃうから「僕がいないときペッパー君をいじめたり壊したりしないでね」って訓示した(笑)。法律ばかり厳しくやると、単純労働はロボットにとって代わられる世の中が来るかもしれないよ。結局ね、そういうことしてるとクビが締まってくるんですよ。  うちで稼いでいる医師と看護師は全部年俸制です。年俸制はバリバリ働く人は喜ぶけど、給料安くてもいいからコツコツと年功序列で上がってくことを期待している人たちもたくさんいるからね。  でも定期昇給なんか当てにしてるんじゃなくて、初めからドカッと給料もらって、働けなくなってきたら下がってくるというのが一番フェアだと僕は思うな。若くてバリバリ働いてるやつが給料安くて、指導監督するって机の上で査定かなんかやってる人が一番給料もらってるって、あれは絶対間違いだと思う。柔軟にやらないと社会は発展しない柔軟にやらないと社会は発展しない実態にあわせて労基法は変えるべき(瀧誠四郎撮影) 日本人がもともと当然のように持ってた職業的な義務感とか社会的なコンセンサスみたいなものが、この何十年間で消えちゃったんだと思うな。のんべんだらりと機械的な生活をしてても4週8休、さらに祝祭日を増やしていく。  別にいくら休んでもいいんだよ。「働かざるもの食うべからず」と十分働かせて給料安いっていうよりか、高い給料をあげるからあんまり時間、時間って言わないで精進してくれって人のほうが僕は温かい経営者だなって思うね。  職種が増えて労働の形態もどんどん変わってる。だから、実態にあわせて対応できるよう、労基法は変えるべきだと思う。柔軟にね。硬直した法律通りにやっちゃったら社会は発展しないもん。過重労働で「蟹工船」みたいに働かせるのはもちろん言語道断だけど、職種ごとにちゃんとセパレートして、やりたい人がずっと仕事を続けられるようにね。  松浦君自身、1代目経営者でたたき上げの労働者だから、彼の言っていることの方が実際そういう世界で働いたことがないお役人より、よほど労働者の気持ちを分かっていると思うよ。(聞き手、iRONNA編集部 溝川好男)

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    「好きを仕事に」は幻想! エイベックス松浦は講釈垂れずに残業代払え

    労働を推進したいのであれば、その筋の方と同席で株主に「この野郎、埋めてやるぞ」ということが当たり前の働き方ですよということを募集広告にお書きになれば、お上に垂れ込まないような良い方が来られるのではないでしょうか。

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    「時代に合わない」のは松浦社長、あなたの頭の中です

    佐々木亮(弁護士) エイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人社長が、三田労働基準監督署から受けた長時間労働と残業代未払いなどに対する是正勧告について、「好きで働いていても法律で決められた時間しか働けなくなる可能性があるようだ」、「時代に合わない労基法なんて早く改正してほしい」などと述べたことが話題となった。しかし、失礼を承知で言わせていただくと、時代に合っていないのは松浦社長の頭の中というべきだろう。 法律により働く時間を制限しているのには意味がある。なんの意味もなく、「働きたい人」に対する意地悪で制限しているのではない。歴史を遡れば、19世紀の初頭には、働く時間を制限する法律など世界にはなかったのである。しかし、その結果、子どもや女性をはじめとして、多くの労働者が過酷な労働によって潰されてしまうという問題が起きた。 そこで、この問題をどうにかしようと法律で労働時間を規制することになるのであるが、最初の規制は、1833年にイギリスで制定された工場法であった。そこでは、9歳未満の児童労働を禁止し、9歳~18歳未満の労働時間を週69時間以内に制限するというものであった。他国もこれを追うように、1839年にドイツ(プロイセン)で児童労働保護に関する規定、1841年にはフランスで年少者労働時間規制に関する法が制定され、主に年少者と女性を対象とした規制が敷かれていったのである。 他方、我が国は、工業化が遅れていたので、労働時間を規制するようになったのも遅く1911年に制定された工場法という法律によって、はじめて労働時間を規制した。当時の対象労働者は、年少者・女性であり、成人男性は規制外であった。 労働者全員に対する労働時間規制がされるようになったのは、戦後の労働基準法によることになる(1947年)。我が国においては、このとき初めて全労働者を対象とした労働時間規制がなされたのである。 そして、現在の規制内容である週40時間となったのは、1994年の改正労基法による。ただし、その際、一部企業は適用が猶予されていた。この猶予された企業にも週40時間の規制が及ぶようになったのは、それから3年後の1997年まで待たねばならない。今年は2017年である。今の規制内容になってから、実はまだ20年しか経っていないのである。 松浦社長は、冒頭に引用した発言をして、労基法を時代に合っていないと断言する。しかし、松浦社長のような言動は実は珍しくない。これらの言動は、昔から一部の経営者が定期的に述べているところである。特に、労働基準法に対する攻撃をする際に、「時代に合っていない」「工場法が前身だからホワイトカラー労働者には向いていない」などというのは常套句である。 ただし、かつてはこうした言説をもてはやす風潮があったが、昨今の我が国の「ブラック企業」問題によって、長時間労働による過酷な実態が明らかになった。そのため、こうした発言は非常識な発言として「炎上」することがあり、最近では少なくなっていた。ところが、松浦社長は、労基署に是正勧告を出されたのが悔しかったからか、冒頭の発言を自身のブログでしてしまい、久々の「燃料投下」をしたのである。 もっとも、問題の本質は、労基法による労働時間規制が本当に時代に合っていないのか、という点である。増加する過労による精神障害 まず、現在の労働基準法の規制を概観しよう。労基法では、1日8時間、週40時間という労働時間規制をしている。これに違反すると、罰則まであるという厳しい規制である。しかし、これはあくまで原則であり、例外が用意されている。その例外とは「36(サブロク)協定」という労使協定を締結し、労基署へ届け出ることである。これをすれば、その協定に書いている時間内に限り、法律の制限を超えて働かせることが可能となる。 ただし、36協定の上限時間は厚労大臣が定めているものの、「特別条項」というものを入れることによって、その上限を突破でき、事実上青天井の労働時間が設定できるという仕様になっている。これが我が国の労働時間規制の構造である。この構造下では、合法的な労働をさせた挙句の過労死というのも珍しいことではない。 さて、このような法制度であるが、「好きで働いていても法律で決められた時間しか働けなくなる可能性がある」制度に見えるだろうか? 筆者にはそのように見ることは到底できないのであるが・・・。 現実に目を向ければ、このように法規制が弱いため、過労死、過労自死、過労うつなどが蔓延し、これが社会問題になっていることはご存知のとおりである。実態を表すものの1つとして、次のグラフをみていただきたい。(厚生労働省が毎年度発表している「過労死等の労災補償状況」より。作成者・井上伸氏) これは、厚生労働省が毎年発表している「過労死等の労災補償状況」をグラフ化したものである。上記はそのうち請求件数をグラフ化している。このグラフを見て、ひと目わかる通り、精神障害の請求件数が右肩上がりとなっており、この10年でほぼ2倍となっている。 昨年話題となった電通の痛ましい事件も、先日書類送検されて話題となった三菱電機の事件も、こうした流れの中の1つである。すなわち、過労死や過労による精神障害の発生をいかに防ぐか、これこそが、我が国の労働分野における重要なテーマの1つなのである。 そこで、もう一度松浦社長の発言である「時代に合わない労基法なんて早く改正してほしい」を思い出してほしい。最初に示したとおり、かつては労働時間規制などない社会であったが、それでは問題があるとして規制が敷かれ、現在の規制になったのは1997年である。 ところが、それも36協定という例外によって「ザル」状態とされ、上記のグラフの通り長時間労働による精神障害が増加の一途となっているのである。 こうした現状に照らせば、労基法の労働時間規制が時代に合わないのではなく、むしろその規制をしっかり適用することを時代が求めているのである。松浦社長の願いは、労働時間規制を撤廃した方向での労基法の改正なのであろうが、時代は全くそれを求めておらず、その方向性は全く逆の規制強化の方向なのである。 その意味で、失礼を承知で言わせていただけば、時代に合っていないのは松浦社長の頭の中なのである。

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    「24時間仕事バカ」のどこが悪い

    「好きで仕事をやっている人は仕事と遊びの境目なんてない」。長時間労働などで労働基準監督署の是正勧告を受けたエイベックス・グループ・ホールディングス社長、松浦勝人氏のブログが物議を醸した。とかく働きすぎが叩かれる昨今。「仕事バカ」はそんなに悪いのか?

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    「残業しなくても成果は上がる」は本当か?

    「仕事が終わらない!」ときに読みたい記事■ 社畜人ヤブー(第1話<前編>)■ 業界別・あなたの仕事と働き方はこう変わる!

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    どれだけ稼げても、長時間残業は割に合わない

    の自由度と裁量で、極力残業せずに働き、必要時のみ遅くまで働き、その代わり休暇はたっぷり取る、そういう働き方の方がずっと幸せのような気がします。誰もがそんな高給取りの専門職ではないと言うなら、それこそ今から残業をセーブして専門職を目指して勉強すればいいでしょう。そこまでできなくても、家族や友人、恋人と過ごす時間を大切にする方が、よほど価値ある生き方だと思います。そうでないなら、同じ高給を目指すにしても、自由度と裁量のない残業時間を延々と過ごすか、です。コントロールできない状況をなくせ 人は、自分でコントロールできない空間や時間に閉じ込められ、意思に反して動かされる、あるいは動くことを禁じられることに到底耐えられるものではありません。トラブルでいつ動くかわからない途中停止の狭いエレベータ内、あるいは電車内に満員で閉じ込められた状況を想い起こしてみて下さい。 物理的な密閉状況は心理的な閉塞状況を生みます。強要された時間はそれと同じで肉体と精神を蝕みます。嵩にかけてハラスメントがあれば、正気の精神状態ではいられないでしょう。あと1分以内に救援が来て扉が開かれるとわかっていれば、人はなんとか平静でいられるものです。法的にもメンタル的にも、その「あと1分」を知らされる仕組みがわからずに苦しんできた(苦しんでいる)人は、少なくないはずです。 もし定時以降、個人的な生活の自由と権利を最優先したいと思うなら、それと引き換えに払われるあなたの今の残業代は「安すぎる」のです。そう思えたら、残業はそこそこに早く帰って自分の生活に重きを置いた方がずっといいでしょう。今のところ、割増手当も社風もそう簡単に変わりそうもないならば。【参考記事】■転職貧乏で老後を枯れさせないために個人型DCを勧める理由 (野口俊晴 ファイナンシャル・プランナー)http://sharescafe.net/49061150-20160714.html■定年退職者に待っている「同一労働・賃下げ」の格差 (野口俊晴 ファイナンシャル・プランナー)http://sharescafe.net/48662599-20160524.html■老後資金づくりでハマる心理的な罠  (野口俊晴 ファイナンシャル・プランナー)http://sharescafe.net/45918282-20150814.html■「宵越しのお金」が持てれば、老後の人生は変わる (野口俊晴 ファイナンシャル・プランナー)http://sharescafe.net/47053876-20151202.html■年俸制の契約社員でも未払残業代を堂々と取り戻せる法http://sharescafe.net/42292529-20141208.html(野口俊晴 ファイナンシャル・プランナー)

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    無制限残業の温床「36協定」見直し 労働者はラクになるのか

     安倍首相を議長に、関係閣僚や有識者を交えて9月にも発足するとみられる「働き方改革実現会議」──。そこで議題に上ることになったのが、“36(サブロク)協定”の見直しだ。 36協定とは、使用者(会社)と労働者の代表(労働組合)が協定を締結しさえすれば、「1か月45時間」という厚生労働相の告示で定められている残業時間の上限を超えて、実質無制限に働かせることができる労働基準法の“抜け道”のことである。これを見直し、残業の上限時間を厳格に定めることで、ブラック企業など社会問題となっている長時間労働を是正しようというのだ。 一見、労働者にやさしい改革といえるが、残業時間の規制強化によって新たな弊害も招きかねない。『2016年 残業代がゼロになる』などの著書がある人事ジャーナリストの溝上憲文氏に、残業時間をめぐる素朴な疑問や今後起こり得る懸念事項を聞いた。* * *──そもそも、なぜ「無制限残業」が可能な36協定がまかり通ってきたのか。溝上:労働基準法では、労働時間は「1日8時間、週40時間」と定め、それを超えて働かせると「使用者は懲役6か月以下、罰金30万円以下の罰金」が科される規定があります。いわば法律で許される労働時間ギリギリのラインです。 しかし実態は労基法36条に基づく労使協定(36協定)を結べば、労働者を無制限に働かせることができる。したがって実態はザル法になっています。 その原因は、1947年の法律制定当初、長時間残業は時間外割増手当による賃金規制で抑制ができると考えていたからです。当時の労組の組織率は今と違って高く、労組が安易に協定で妥協しないことを想定していたのでしょう。戦後間もない頃でもあり、いたずらに規制を強化すれば、日本の戦後復興が進まないと経済界・政府は考えたのです。 しかし、結果的に長時間労働が蔓延、労基法の規定は機能不全に陥っているのが現状です。──2014年に『しんぶん赤旗』が日本経団連や経済同友会加盟の企業40社に調査した結果では、1か月に延長できる残業時間を「過労死ライン」の80時間以上とする協定を結んでいた企業は8割近くの31社に及んだ。NTT150時間、東レ100時間など、名だたる大手企業も長時間労働を許容していたことが明るみになった。36協定の見直しで、こうした大手企業の勤務形態は変わるのか。溝上:すでに大企業は「朝勤務」「ノー残業デー」など残業の抑制に動いており、45時間になれば、その動きを強化することになるでしょう。生産年齢人口の減少、女性労働力の確保などの観点から、長時間残業は人材確保の障害となりつつあることを自覚するようにはなっています。深刻な人手不足に喘ぐ中小企業──その一方で、中小企業は深刻な人手不足に喘いでおり、残業時間が規制されると生産性が落ちて疲弊していかないか。溝上:確かに中小企業にとっては、新しく人を雇うより、少ない人数で残業代を払ってでも長時間働かせたほうがコスト的にも安く、効率的という形でやってきました。 おそらくこれまでの法令の制定がそうであったように、45時間を大企業から始めて、中小企業に施行までの猶予期間を設けるのではないでしょうか。ただし、大企業が45時間規制で、中小が例外とすると、ますます人材採用・確保に苦しむことになります。──企業規模にかかわらず、残業時間の規制強化は不法なサービス産業や「みなし残業」をエスカレートさせることにならないか。溝上:法規制が45時間になると、おそらく取り締まり強化のために労働基準監督官が増強され、違法残業の摘発、送検、企業名公表が増加することになるでしょう。ブラック企業の撲滅につながることにもなりますからね。 ただし、こういう企業は、社員ではなく、請負契約、業務委託契約を結ぶことで労基法逃れをする可能性が多分にあります。すでにヨーロッパではこの種の働き方が横行し、社会問題になっています。日本でも新たな労働問題に発展する可能性もあります。──また、基本給が安く、これまで残業代をアテにしていたような社員の給料が減っていく恐れもある。溝上:すでに非管理職の20~30代社員にとっては、残業代は生活費の一部として組み込まれています。45時間以上働く社員は実質的に可処分所得が減ることになりますし、残業代がなくなることになれば生活苦にもつながります。 これに対処するには、副業が必要になるかもしれません。すでに副業解禁の動きがあり、もしかしたらダブルジョブ、トリプルジョブで生活防衛を図る動きも出てくる可能性があります。「働かざる者、食うべからず」の風潮が蔓延も──政府は長時間労働の是正を掲げる一方で、“残業代ゼロ制度”とも揶揄される「高度プロフェッショナル制度」(高収入の専門職に徹底した成果主義を持ち込む働き方)を法案提出するなどして、「結果的に長時間労働を助長する」と批判を浴びている。安倍政権の目指す働き方改革は、本当に労働者の味方なのか。2016年11月、働き方改革実現会議であいさつする安倍首相溝上:安倍政権の働き方改革の狙いは、若者、女性、高齢者の労働参加を促すことで、日本経済の成長率持続、公的年金の支給額の抑制等にあります。極言すれば「働かざる者、食うべからず」の風潮が蔓延することになりかねません。 とくに女性については、子育て・介護と仕事の両立は難しく、これらを含めて大変な重労働下に置かれることになります。 ホワイトカラーエグゼンプションは、高収入者に対して、本人の同意を得て、残業規制を撤廃する仕組みですが、会社の意向に逆らえる社員がいるとは思えず、新たな長時間労働の火種も抱えています。 そのうえ、いずれ収入制限がアメリカのように下げられる可能性もあります。すでにアメリカでは会社の意向でエグゼンプト(※注/自ら時間管理を行なうことが適切な労働者)にされた社員の低収入が社会的問題になっています。 安倍政権の働き方政策は、一方で非正規という名前を一掃したいと言っていますが、非正規の待遇が多少よくなっても、多くの正社員にとっては、アメとムチの両面を抱えています。 例えば、同一労働同一賃金も法制化されれば、人件費のパイが限られた中小企業では、非正規の給与を上げると、正社員の給与を下げざる事態になりかねません。おそらく安倍首相の頭の中には、働き方改革が労働者に及ぼす影響までは考えていないのでしょう。関連記事■ ブラック企業は3タイプ 選別排除型、消耗使用型、秩序崩壊型■ 「業績が悪く残業代払えない」という会社の言い分は覆せるか■ 2010年度だけで1386企業11万人が残業代をとりっぱぐれている■ 導入検討の残業代ゼロ法案 欧米とは似て非なるただ働き制度■ 再浮上する残業代ゼロ案は「企業をブラック化する」と専門家

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    電通だけじゃない 100時間超の残業は有名企業でも常態化か

    態を記録に残し、労働監督署やわれわれのような弁護士に相談してほしいと思います」 安倍政権はしきりに「働き方改革」を掲げ、仕事の内容に応じて労働時間に柔軟性を持たせる案も検討しているが、それらが本当に働き過ぎの是正につながるのかは不透明だ。 折しも毎年11月は「過労死等防止啓発月間」に定められ、各地で過労死防止のためのシンポジウムなどが開かれている。今こそ労働現場の実態に即した制度が必要だろう。関連記事■ 再浮上する残業代ゼロ案は「企業をブラック化する」と専門家■ ブラック企業は3タイプ 選別排除型、消耗使用型、秩序崩壊型■ マック裁判以降も「名ばかり管理職」は減っていないと識者警告■ ブラック企業「やりがい搾取」横行も 弁護士明かす卑劣手口■ 飲食店で働く息子を辞めさせたら店から賠償請求 払うべきか

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    「一生ハケン」で幸せになれますか

    2014解散総選挙のドタバタ劇の渦中で廃案となった重要法案の一つに、派遣社員の雇用期間制限の撤廃などを盛り込んだ「労働者派遣法改正案」がある。「一生ハケンで格差がさらに広がる」「天下の悪法」。そんな批判もやまない派遣法だが、本当にそうなのか。その是非についていま一度考えてみたい。

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    派遣法改正案の解説-改正のポイントと背景

    、政令26業務としての派遣が、自由化業務として期間制限の適用を受けることとなり、少なからぬ派遣社員の働き方が変更された(直接雇用の非正社員への変更、もしくは正社員への変更、就業機会の喪失等) 。政令26業務への従事者が派遣社員に占める割合は、専門26業務派遣適正化プランが公表される前の2009年6月では6割弱、直近の2013年6月では4割強となっている 。 このようななか、2012年10月に施行された改正派遣法には、業務区分による期間制限をわかりやすい制度にすることを含む8つの附帯決議が付され、施行と同じ月に、厚生労働省が主催する「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」において、派遣法再改正の検討がスタートした。この研究会や労働政策審議会での検討を経て、今回の派遣法改正案では、業務区分が撤廃されようとしている。 具体的には、業務にかかわらず、派遣元と派遣社員の雇用契約が有期の場合は、同一の派遣先について3年の期間制限がかかる(政令26業務については、これまで期間制限がなかったので、この部分は規制強化)。一方、業務にかかわらず、雇用契約が無期の場合は期間制限がなくなる(自由化業務については、これまで無期雇用でも期間制限があったので、この部分は規制緩和)。 つまり、期間制限なく派遣が認められる論拠が、これまでは派遣先の正社員の雇用を侵食しない、専門的あるいは特別の雇用管理が必要な業務(政令26業務)であることであったが、改正案では、派遣元に無期で雇用されている(派遣社員が相対的に保護されていると解釈される)ことが、期間制限なく派遣が認められる論拠となっている。2.派遣期間のカウントの仕方が、派遣「受入」期間から、派遣社員個人単位の期間と派遣「受入」期間の2本建てに変更される これまでの期間制限は、派遣「受入」期間に対して設けられていた。つまり、派遣先の同じ自由化業務で、最初に派遣された労働者が既に1年働いていれば、次に派遣された労働者は2年しか働けない(通算で3年上限)。これは、その業務で継続的に派遣社員を受け入れることによって、その業務が派遣社員の業務として位置付けられる(派遣先の正社員の業務を縮小させ、さらには派遣先の正社員の雇用を脅かす)ことを防ぐための規制だといえる。 今回の改正案では、派遣社員本人が自身の派遣期間の上限を明確に理解できる、派遣社員個人単位の期間(3年上限)という考え方が新しく打ち出された。一方で、派遣「受入」期間に関する制限(原則3年)も存置されるが、こちらについては過半数労働組合等からの意見聴取を条件として延長可能とされている(この部分は規制緩和)。 つまり、派遣先の正社員の雇用を守るという面からの規制が緩和される一方で、派遣社員の働きやすさの改善や就業機会の向上が図られている。3.届出制が廃止され、全ての派遣事業が許可制になる 現在、派遣事業には一般労働者派遣事業と特定労働者派遣事業の2種類がある。一般労働者派遣事業には登録型派遣や日雇い派遣が含まれる。これらの派遣は、派遣先が決まったところで派遣会社との雇用契約が発生することから、一般労働者派遣事業については事業認可に対してより厳しい規制が適用される許可制となっている。一方、特定労働者派遣事業は、派遣元事業者に「常時雇用される労働者」を対象とする派遣であることから、規制が比較的緩やかで、事業認可は届出制となっている。 近年、この特定労働者派遣事業が顕著に拡大し、2013年6月時点では、特定労働者派遣事業の事業所数が56,366ヶ所と、「一般」(18,002ヶ所)の3.1倍にまでなっている 。もともと、特定労働者派遣事業の「常時雇用される労働者」には、無期雇用だけではなく、有期雇用で「過去1年を超える期間について引き続き雇用されている者又は採用の時から1年を超えて引き続き雇用されると見込まれる者」 も含まれる。2008年のリーマンショック以降、登録型派遣等に対する規制強化の気運が高まるなかで、要件が厳しく審査もある「一般」から、届出だけの「特定」へと少なからぬ派遣元事業者が安易に流れる傾向が指摘されていた 。 今回の改正案は、こうした現状を改善し、派遣元事業者の適正化を進めることを狙いとして、特定労働者派遣事業の届出制を廃止し、全ての派遣事業を許可制にしようとしている(この部分は規制強化)。4.派遣社員の雇用安定化やキャリア形成支援等に対する、派遣元の義務が強化される 従来から、派遣という働き方は、正社員に比べれば不安定であり、処遇の向上につながるキャリア形成という面でも十分な支援が受けられていないという課題が指摘されていた。 このようななか、今回の改正案では、雇用の安定化やキャリア形成支援(段階的かつ体系的な教育訓練等)等に対して、派遣元の義務が強化されている(この部分は規制強化)。 雇用の安定化については、これまでも派遣元の「努力義務」として部分的に規定されていたが、今回の改正案では、派遣期間の上限を迎える派遣社員に関する雇用の安定化のための取組は、派遣元の「義務」とされる。キャリア形成支援についても、これまで部分的に「努力義務」として規定されていたが、今回の改正案では派遣元の「義務」とされ、その内容も従来よりも強化されている。 このように、今回の派遣法改正案は、派遣規制の緩和か強化というような単純な色分けできない、緩和と強化が拮抗した内容となっている。むしろ、派遣というシステムをめぐる課題(業務区分による規制のわかりにくさ、派遣社員に対する支援が不十分な派遣事業者の存在等)を解決することを通じて、派遣という働き方を改善することが意図されているようにみえる。一方で、今回の改正案は、長年続いてきた業務区分による規制を、雇用期間による規制に変更しようとする重要な改正であり、キャリア形成や雇用確保の面での支援は前進するものの、発展途上な面があることも否めない。 2015年春の通常国会(第188回国会)には、おそらく今回の派遣法改正案が何らかの形で再々提出されることになると予想される。派遣法改正案に関する理解が広がっていくうえで、また、派遣社員の実質的な保護に向けた、より建設的な議論が展開されるために、本稿が少しでもお役に立てば幸いである。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――1 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案。2 「附則第6条第6項」の「特定労働者派遣事業に関する経過措置」の部分で、「(前略)一年以上の懲役又は百万円以下の罰金に処する」の「一年以上」が誤りで、「一年以下」が正しい。3 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律。4 2008年11月に、第170回国会に提出された自民党・公明党政権による派遣法改正法案を指す。5 総務省「労働力調査(詳細集計)」(2013年)より。6 専門26業務派遣適正化プランの影響については、小林徹(2014)「労働者派遣専門26業務適正化プランの影響-派遣元・派遣先・派遣労働者の変化」佐藤博樹・大木栄一編『人材サービス産業の新しい役割-就業機会とキャリアの質向上のために』(有斐閣)が詳しい。7 厚生労働省「労働者派遣事業報告」より算定。8 具体的には、「いわゆる専門26業務に該当するかどうかによって派遣期間の取扱いが大きく変わる現行制度について、派遣労働者や派遣元・派遣先事業主に分かりやすい制度となるよう、速やかに見直しの検討を開始すること。検討の結論が出るまでの間、期間制限違反の指導監督については、労働契約申込みみなし制度が創設されること等も踏まえ、丁寧・適切に、必要な限度においてのみ実施するよう徹底すること。また、労働契約申込みみなし規定の適用に当たっては、事業主及び労働者に対し、期間制限違反に該当するかどうか等の助言を丁寧に行うこと」(2011年12月7日衆議院厚生労働委員会、2012年3月27日参議院厚生労働委員会)とある。9 厚生労働省「労働者派遣事業報告」より。10 厚生労働省「労働者派遣事業関係業務取扱要領」より11 アドバンスニュース記事「<特別寄稿>出井智将さんの「現場感覚で考える改正派遣法」④派遣事業所数が「ワニの口」化」(2012年10月3日)が詳しい。

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    身分なんて関係ない! 日本型正規雇用の落とし穴

     今回の労働法改正案については少なくとも反対ではない。ただ、僕はこの程度では緩いと思っている。野党は今回の改正は派遣の固定化になると批判しているが、それではみんな正規雇用化するのが本当にいいことなのか。終身雇用、年功序列賃金といった本当の意味での日本型正規雇用が維持されているのは一部で、せいぜい労働組合もしっかりしている大企業ぐらい。中小企業では正規雇用でも首切りは当たり前に行われているし、すべて正規雇用化するのが必ずしもベストとはいえない。 働く人のために何が達成されるべきかと考えると、自分の仕事が安定して、ある程度長期間働き続けられるとわかった上で、給料は上がり続けることが必要。この2つを達成するためには、正規雇用がいいのかというと違うと思うし、もちろん賃金の上がらない非正規雇用がずっと続くというのもよくない。本来必要なのはオランダ革命といわれる、オランダで90年代、雇用制度改革のときに実現した同じ仕事ならば正規でも非正規でも賃金が同じ、という「同一労働、同一賃金」が一番必要だと思う。 日本でもイケア・ジャパンは同一労働、同一賃金を実現できたし、日立は年功序列賃金を廃止した。段々そういう方向にいきつつあるし、イケアができたことをほかの会社ができないはずがない。 本来、雇用政策で実現すべきは長期間働けて将来の見通しがつき、賃金があがるということ。経済学的には、給料を上げるためには生産性をあげるしかない。そして生産性をあげるためには、スキルを上げる必要がある。日本は教育訓練の機会が少ないので、スキルアップしたい人には、教育訓練の機会を提供できるようにしないと。僕は雇用に関しては政府が前面にもっと出るべき部分もあると思っていて、それが教育訓練なんです。高度成長期以降、日本型正規雇用という名のもとで終身雇用、年功序列賃金、教育訓練はOJT(職場内訓練)が行われてきた。企業側が教育訓練も面倒をみることになっているが、実際は、正規雇用であっても中小企業では教育訓練の機会はまだまだ不十分。  働かざるもの食うべからず 雇用の問題は新卒の一括採用を含め、高度成長期の遺物のまま。日本経済をちゃんと再生し、企業の収益を上げ、賃金を上げるには、すべて生産性を上げるしかない。日本の労働生産性は実は低いんです。ドイツ、オランダの働く人1人が1時間あたりを満たす付加価値、GDPはだいたい60ドルであるのに対し、日本人は40ドル。一方、年間総労働時間は、日本が1700時間ぐらいで、ドイツ、オランダが1400時間くらいで2割も長い。日本人は生産性が低い労働を長時間やっている。働く人の生産性が高いドイツやオランダは雇用制度を改革しながら、教育訓練の機会を多く与えることで生産性をあげることをしている。アメリカでも、コミュニティカレッジが事実上、職業訓練校の役割をしている。同一労働、同一賃金を実現すると同時に教育訓練の機会を提供する、それをしっかりやってはじめてうまくまわると思っているので、今回の政府の法案は不十分だというわけです。 日本は、企業も自治体も個人も、何かあると政府に甘える癖がついている。普通、給料を上げるには自分のスキルアップが一番大事。安倍首相が11月に経済界に賃上げを要請したが、官邸が経団連にお願いしないと上がらない時代というのもおそろしい。本来、労働者が勝ち取るものであり、政府がなんでも関与しすぎ。 今回の派遣法改正が大きな批判を集めているが、非正規のうち多くを占めるパート、アルバイトや中小零細の正社員はほっといていいのか、ということ。非正規でもスキルアップすれば高い給料をとれるようにすればいいだけで、身分なんて関係ない。働かざるもの食うべからずという当たり前の原則は忘れてはいけないんです。岸 博幸(きし・ひろゆき)昭和37年、東京都生まれ。一橋大学経済学部、コロンビア大学ビジネススクール卒。61年に通商産業省(現・経済産業省)入省 後、経済財政政策担当相、金融担当相、郵政民営化担当相、総務大臣の政務秘書官を歴任。慶応大学大学院メディアデザイン研究科教授。 

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    「一生ハケン」は社会の時限爆弾? 

    個人と企業と国とが、それぞれどのように負担し、どのように必要な人に分配していくのか。一生ハケンという働き方・働かせ方が一般的になったら、私たちは将来的に大きなリスクをおってしまう可能性があります。 私たちがどのように働くのか、どうやって生計を立てていくのか。企業と国はどのように役割と責任を分担していけるのか。いま、重要な岐路に立っているのかもしれません。

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    あなたの「働き方」は変わりますか

    される、世界的に特殊な日本特有の雇用制度はもはや限界に差し掛かっている。労働改革が進めば、あなたの「働き方」は変わっていくのだろうか。

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    年功序列型賃金だけに目を奪われるな

    受ける人事部の権限、「どこにでも行く」「どんな仕事もこなす」「長時間でも働く」といった社員の無限定の働き方などとセットであり、一つのパッケージを構成している。この日本型雇用システムをどのように扱うかが、特に伝統的な企業では大きな課題なのである。 慣行であることも考慮に入れると、年功制の賃金だけを取り出して修正を試みることは無理筋だということに気づくだろう。 日本型雇用システムには、社員が一丸となり、組織に対する忠誠心を育むなどの良い面も少なくない。だから慣行として残ってきたのである。しかし昨今の状況では時代にそぐわなくなっている。 それではどうすればいいのだろうか。まずは、会社や人事部はスタンスを変える必要がある。「会社から何か(昇給やポスト)を与えると、社員のモチベーションは向上する」という従来の発想から、「どういう場面や、どういう条件で、社員は自分の能力を最大限に発揮するのか?」と問いかけるスタンスへ転換しなければならない。 一度、社員個人の側に立ったうえで、会社側の対応を考えていくというプロセスを踏む必要があるのだ。 入社年次を軸とした一律管理から、社員の能力発揮に向けた個別管理に踏み出す。個々社員とのやり取りや交渉を増やしながら、「個別合意」を積み上げていくのである。会社と社員が一つ一つを話し合い、合意を形成していくことが求められる。慣習を改めるには、当事者である経営者、社員が主体的に参加しなければならない。 「前例はこうだから」「上層部が首を縦に振らないから」といった門前払いではなく、「なぜこの対応になるのか」「あなたの場合はこうだから」といった説明責任を会社が尽くす必要がある。これは手間がかかり、面倒な作業ではあるが、この手順を省けば本来の改革はありえないだろう。 昨今は、「限定正社員」の議論など、今までの日本型雇用システムのパッケージをほぐす作業が行われ始めている。また各企業においては、社内FA制度を設定する、新たな職制を増やすなど働き方の多様化が進みつつある。このような制度対応に加えて、会社と社員の個別合意を積み上げ、同時に社員のスキルや適性を十分に見極めない新卒一括採用を改め、自社にフィットした職種別採用への切り替えを検討すべきである。 これらは、いかにして生産性を上げるかという極めて経営的な課題である。年功序列型の賃金は、日本型雇用システムに組み込まれた一つのピースなのである。年功制賃金だけを変えることが、目的になってはいけないのである。 そしてこれらの日本型雇用システムのパッケージをほぐす作業は、女性の登用や海外の現地社員の人事運用においても力を発揮するのである。

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    なんで必要かわからないホワイトカラー・エグゼンプション

    経済の常識 VS 政策の非常識原田 泰 (早稲田大学政治経済学部教授・東京財団上席研究員) 政府は、労働時間に関係なく成果に基づき給与を支払うホワイトカラー・エグゼンプションの対象について、「年収1000万円以上」「職務の範囲が明確で、高い職業能力を持つ労働者」と決めた。成長戦略にも明記されているが(「日本再興戦略 改訂2014」2014年6月24日閣議決定)、詳細は、15年の通常国会での関連法改正案提出を目指すとしている。 ホワイトカラーの成果が、かかった時間によらない場合が多いのは明らかだから、残業時間に関係なく成果で給与を払うというのは、当然のことだ。しかし、具体的に考えてみるとホワイトカラー・エグゼンプションの議論には分からないことが多い。なお、エグゼンプションとは除外という意味だから、ホワイトカラー・エグゼンプションとは、ホワイトカラー労働時間規制適用免除制度という意味になる。 まず、現行でも、労働時間に拘わらず成果で給与を決めることのできる職種は多い。管理職の他に、厚生労働省は19の業種について、裁量労働制という名で、そうすることを認めている。具体的には、理系・文系の研究職、ソフトウェア開発者、ジャーナリスト、デザイナー、番組のプロデューサーやディレクター、コンサルタント、インテリア・コーディネーター、アナリスト、金融エンジニア、大学教授、公認会計士、弁護士、建築士、不動産鑑定士、弁理士、税理士、中小企業診断士など。他に外回りの営業マンもある。裁量労働制を使い切る ただし、日本の裁量労働制では、休日や深夜勤務には残業代が発生するが、ホワイトカラー・エグゼンプションでは、これが付かない。なお、念のためだが、ホワイトカラー・エグゼンプションにすればいくらでも働かせることができるという訳ではなく、会社には従業員の健康に配慮する義務がある。これは外国でも同じである。 話を戻すと、名ばかり管理職、名ばかり店長などという問題はあるのだが、実際に裁量権、人事権のある管理職、店長なら、残業代を付けないことがすでにできる。昼間の喫茶店に行くと、背広にネクタイの人がかなりいる。多くの人が外回りの営業マンなのだろう。営業マンの成果は見えやすいから、成果で評価するのが本人にも会社にも都合が良い。 研究職、ソフトウェア開発者、ジャーナリスト、デザイナー、コピーライターなどの仕事は、時間が成果に結びつかないのだから、労働時間と無関係に給与を決めるのは当然だろう。明示されていないが、私が大学に職を得る前の仕事、エコノミストも、アナリストの隣接業務であり、仕事の内容としてはジャーナリストと文系研究者の中間のようなものだから、当然、残業代を付けないようにすることができる。 そもそも、日本の裁量労働制対象業務は、アメリカとたいして変わらない。違いは、日本では大学教員だけに認められている除外措置が、アメリカでは学校の教師に広く認められていることぐらいである(厚生労働省労働政策研究・研修機構の「諸外国のホワイトカラー労働者に係る労働時間法制に関する調査研究」労働政策研究報告書№36 05年による)。 ホワイトカラー・エグゼンプションが日本の企業の国際競争力を高めるためであるなら、労働時間と賃金の支払い方に関しては、アメリカと同じ制度にしてしまえば良いのではないだろうか。そうすれば、日本はグローバル化対応が遅れていると批判する人もいなくなる。また、アメリカで過労死など聞いたことがないので、残業代ゼロで過労死が増えると批判する人もいなくなるのではないか。無駄な残業は上司の責任 法律を改正する前に、まず、現行の制度で裁量労働制にできる人には、なるべくそうすれば良い。すると、残るのは、間接部門の下働きのホワイトカラーと、伝票整理や売掛金の回収などの定型業務を行っているホワイトカラーということになるだろう。どちらも普通、年収1000万円にはならないから、法律を改正しても適応範囲にならない。なんで法改正が必要なのだろうか。 年収条件はあとからついたから、本来の意図は下働きや定型業務でも無駄な残業を減らしたいということなのだろう。 そもそも無駄な残業を減らすのは、管理職の仕事である。本来、残業は、管理職の命令で行うべきもので、部下が勝手に残業できてしまうこと自体がおかしい。また、命令しておいて残業代を払わないのはもっとおかしい。部下の時間管理ができないことで、企業に無駄なコストがかかっているというのなら、管理職の給料を減らせば良いのではないか。 定型業務なら成果が分かる。伝票を何枚処理したか、売掛金をどれだけ回収したかは成果として見える。仕事の速い人に成果で払ってたくさん仕事をしてもらえば、仕事の遅い人に残業させる必要はなくなる。 間接部門の下働きのホワイトカラーの仕事が増えるのは、上司が基本的な方針を出さないからである場合が多い。あらゆる場合を想定して資料を作れば、いくらでも資料が増える。上司が基本的な方針を示せば、作るべき資料は一挙に減る。 もちろん、あらゆる場合を想定することが必要な場合もあるだろうが、それがもっとも必要な原子力発電所では、そんな資料は作っていなかった。もちろん、1990年代の初め、不良債権を処理したらどうなるかという資料を作っていた場合も多かっただろう。しかし、その資料は活用されなかった。実際には、ほとんどは意味のない資料を作っているだけではないか。 日本の海外M&Aは失敗の連続である(「特集 あぶない 企業買収」週刊東洋経済14年6月7日号参照)。事前によく調べるべきなのだが、大抵は買収するという結論が決まっていて、部下は、それをサポートする資料を作っているだけだろう。もちろん、被買収企業が不良資産を隠していたなど、決定的な問題を発見すれば上司に告げるだろうが、多くは経営能力があれば解決できると解釈できる程度の問題である。問題だというのは、上司に経営能力がないと言うのと同じになる。そんな資料を上司には持っていかないのがサラリーマンというものだ。 つまりは、間接部門の下働きのホワイトカラーとは、していることが本質的に無駄にならざるを得ない環境にある。 そうであれば、つまらない資料などに頼らず、社長が決断すれば良いだけだ。間接部門の下働きのホワイトカラーの残業代を減らせば、つまらない資料をもっとたくさん作るだけだ。 筆者は前に、管理職に部下の残業代を上乗せして払い、管理職にその中から残業代を払わせれば良いと提案したことがある。そうすれば、自分が判断するために何が本当に必要な情報かを真剣に考える。それは、自分の決断の意味も真剣に考えることになる。それこそが、日本企業をより活性化するのではないか。規制改革だけ行っても、会社が変わらなければ意味がない。原田 泰(はらだ・ゆたか)1950年東京生まれ。東京大学農学部卒。経済企画庁国民生活調査課長、財務省財務総合政策研究所次長などを経て現職。『なぜ日本経済はうまくいかないのか』(新潮社)など著書多数。

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    人材不足が「発明の母」の大きなチャンスに

    伊藤 元重(東京大学大学院教授) 景気が回復する中で、人材不足への懸念が強くなっている。住宅建設や公共事業では人材確保が困難で、建設コストアップや公共事業の延期につながっている。造船業界なども、建設分野に人材がとられて大変だという。安い労働力をふんだんに利用してきた外食産業では、人材確保が難しいということで、一部の店舗の閉鎖を決めた。少子高齢化の下で生産年齢人口は今後急速に縮小する見込みで、労働不足の問題はさらに深刻になりそうだ。労働不足が日本経済の足を引っ張るという見方をする人さえ出てきた。 人材不足の問題は確かに深刻かもしれない。しかし、人材不足問題こそ、日本の雇用の構造的問題を解決する大きなチャンスかもしれない。長い景気低迷の中で、多くの企業が低廉な労働者を使い捨てにするような経営をしてきた。非正規雇用の仕事にしかつけない若者の数が増えてしまった。企業は従業員のスキルアップのための投資を大幅に減らしてきた。おかげで、日本の産業の労働生産性は、諸外国に比べて見劣りするような状況である。 1980年代末のバブルの時期に自動車メーカー幹部から聞いた話が忘れられない。「労働者不足は深刻で1人の労働力を節約するためならロボットなどに4千万円まで投資しても惜しくない」と発言したのだ。それだけ労働者不足は深刻であったのだろう。深刻であるからこそ労働節約的な資本への投資を行うというのだ。当然、従業員のスキルを最大限に向上させるような教育訓練も重視しただろうし、現場の労働生産性を高めるための工程見直しなども徹底しておこなったはずだ。 必要は発明の母とも言う。労働者不足が深刻になるほど貴重な労働力を有効に利用できるように企業も努力することになる。これは労働の使い捨てではなく、従業員のスキルアップを重視する経営であるはずだ。安い労働に依存した低い生産性の企業は淘汰(とうた)され、賃金コストは高くても労働生産性の高い企業が競争上も有利になる。労働力に代替する資本設備への投資が拡大することは投資需要を通じて経済拡大に寄与するはずだ。 政府は労働市場改革に取り組んでいる。一部に強い反対がありながらも、労働時間規制を適用しないホワイトカラー・エグゼンプションの一部導入に踏み切ろうとしている。女性の活躍を支援する政策も、労働力を強化する上では有効であろう。一連の改革を通じて、日本の労働の生産性をいかに引き上げていくのかがポイントとなる。 経済学者の間ではよく話題になるが、失われた20年の間に、日本の無形資産(intangible assets)への投資が低調であった。その典型が人材のスキルアップへの投資だ。経済学者が「人的資本」(ヒューマン・キャピタル)と呼ぶものだ。無形資産への投資を拡大することが日本の成長力を高めるためには必須であるという。労働不足の問題が、人的資本や資本設備への投資を拡大する動きにつながることを期待したい。 伊藤 元重(東京大学大学院教授) 昭和26年、静岡県生まれ。東京大学経済学部卒。米ロチェスター大学大学院経済学部博士課程修了。東京大学経済学部長、同大学院経済学研究科長を歴任。専門は国際経済学。著書に「危機を超えて すべてがわかる『世界大不況』講義」など。 

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    非正規から置き換えられる移民労働では経済再生は無理

    田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員) 政府は6月末に打ち出した成長戦略(2013年「日本再興戦略」)の改訂版で、そろりと、移民受け入れに舵を切った。少子高齢化で停滞する日本経済は大量の外国人労働者を受け入れないとジリ貧になるという財務官僚や識者の意見が通ったわけだが、本当に移民で経済は成長するのだろうか。 政府の説明は、帰国を前提とした外国人労働者受け入れ拡大であり、永住につながる「移民」導入ではないというのだが、経済協力開発機構(OECD)など国際機関は「移民」を「外国生まれの移住者」とみなし、外国生まれの労働者をその範疇(はんちゅう)に入れている。外国人労働者を移民としてとらえるのはいわば国際常識だ。「低技能」大量流入も経済財政諮問会議に出席する(右から)菅官房長官、麻生財務相、安倍首相ら=2014年6月13日、首相官邸(酒巻俊介撮影) 成長戦略改訂版では、さまざまな角度から外国人の働き手増加を導き出している。まず、法人税率引き下げで外国企業の対日直接投資を促して高度な技能・技術を持った外国人人材を受け入れる。高度な外国人が来日して定住してくれるようにするためには、外国人の家事労働者を受け入れる必要がある。これまで日本は単純労働者を受け入れていなかったが、家事労働をきっかけに単純労働者受け入れに転換することになる。 ならば、低技能の労働者も障壁を下げる。発展途上国の労働者が現場作業に従事しながら技能を学ぶという建前の「外国人技能研修制度」に基づく「外国人技能実習生」の受け入れをもっと拡大する。新成長戦略では技能研修生の滞在期間を3年から5年に延長すると同時に、介護福祉を外国人技能実習制度に追加する。さらに2020年東京五輪を控えた建設工事需要に対応する名目で建設業と、同じく人手不足の造船業での外国人労働者受け入れ期間を5~6年とする新制度をつくる。 これらは、急場しのぎでささやかな外国人労働の受け入れ拡大策のように見えるが、新成長戦略を議論する内閣府や経済財政諮問会議を裏方で仕切っている財務官僚は着々と地ならししている。例えば、内閣府が2月24日にまとめた「目指すべき日本の未来の姿について」というリポートで、出生率回復に加えて移民を年20万人ずつ受け入れた場合、2060年に12年と同水準の人口1億1000万人台を保てるが、移民なしでは出生率が回復しても、9894万人に落ち込むと「予測」してみせたが、計算根拠はなしだ。 移民増加で経済が再生できるなら、それだけの綿密な経済分析が必要だが、諮問会議ではおなじみの御用経済学者が「技能のある外国人材が活躍できる環境の構築でイノベーション」などと、もっぱら高度な人材の大量導入による経済活性化のシナリオを強調している。響きのよい「高度人材」を表看板に掲げ、「技能研修」という名の低コスト労働者の拡大を看板の裏に書いた。その裏の方は実現するに違いないが、表看板の方は問題だらけだ。「高度な外国の人材」よりも、低技能の労働者が大量に入ってくる可能性の方がはるかに高い。コスト優先の雇用構造 それでも「持続成長」は達成できるのだろうか。経済学の基本に立ち返ってみよう。企業のグローバル志向は国内雇用の非正規化を伴い、ひいては質的劣化も伴う 移民があろうがなかろうが、生産適齢人口(15歳以上、65歳未満)が減る中で、経済成長を維持するには、労働生産性を高めるというのが、常識である。少子高齢化のトレンドや人口構成が日本とよく似ているのが移民を受け入れてきたドイツである。ドイツの移民は全人口の15%程度になる。では、ドイツの労働生産性の伸び率はというと、2000~12年の年平均で1・1%、対する日本(滞在外国人比率1・7%)は1・3%である。 上記の技能研修を名目にした低技能の労働者には、国内に需要がある。需要というのは、コストの安い労働力のことで、日本の雇用構造がそうなっている。グラフは日本の製造業の海外志向と国内の非正規雇用の推移を追っている。非正規雇用は正規雇用に置き換わる形で、数と比率とも海外展開強化とともに上昇を続けている。企業は海外拠点拡大の一方で国内では、低コストの派遣社員やパートに依存し、高度な知見や経験を持つ正社員の人材を増やそうとしない。今後はさらに、低コストの非正規雇用をさらに低コストの外国人労働で置き換えることになる。生産性向上は二の次であり、コスト削減を最優先とする。それが日本再生につながるはずはないだろう。(SANKEI EXPRESS)