すなわち、政治的な死を意味するわけだが、この状況を一番心配しているのが韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領だ。だから、韓国大統領府も「近く姿を見せる」と強調しても、「健全だ」とは言わない。

 文大統領は15日に行われた総選挙で大勝したが、「お先真っ暗」だ。今年の経済悪化は明らかで、米韓、日韓、南北関係も最悪の状況に陥る。今後の政権運営のために、金委員長との首脳会談が必要不可欠になる。

 トランプ大統領の事情も同じだ。今秋の大統領選で勝利するために、米朝首脳会談を予定していた。それができないとなると、再選戦略が狂う。

 つまり、米韓両首脳の未来が金委員長の健康にかかっていることになる。だから、トランプ大統領は「重篤報道はフェイクニュース」と否定したのである。

 実は、トランプ大統領が「金委員長の書簡を受け取った」事実はなかった。手術は確認したが、生死が分からず、アドバルーンを上げたのだ。また、術後の状態も確認できず、CNNに「重篤」情報を流したのである。

 一方、外貨獲得を統括する朝鮮労働党39号室の元幹部で、米在住の李正浩(リ・ジョンホ)氏が「14日の短距離巡航ミサイルの複数発発射で事故が起きた」と述べている。爆発か、暗殺かは明らかにしていない。

 李元幹部は、13年12月に処刑された張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の側近で、北朝鮮の裏資金の流れを担当、命の危険を感じ、14年10月に韓国に亡命した。最近になって日韓メディアの取材に応じ、韓国の左派政権が秘密資金を提供したことで、北朝鮮は核開発を推進でき、国家崩壊を防いだと証言した。
トランプ米大統領と電話会談する韓国の文在寅大統領(中央)=2020年4月18日、ソウル(韓国大統領府提供・共同)
トランプ米大統領と電話会談する韓国の文在寅大統領(中央)=2020年4月18日、ソウル(韓国大統領府提供・共同)
 朝鮮半島問題では日々、韓米中朝各国の情報工作機関が偽情報を流している。北朝鮮の朝鮮中央放送は26日、金委員長が中朝国境に近い北部の両江道(リャンガンド)の三池淵(サムジヨン)地域の労働者に感謝状を贈ったと報じた。

 だが、日時は明らかにしていない。「38ノース」による金委員長の特別列車の衛星写真分析を意識した対抗情報だろう。こうした混乱情報は日常茶飯事だ。

 だからこそ、可能性の高い分析力と判断力のある人物の意見を自ら探す必要がある。日本には、真実を知る人々が必ずいる。いい加減な予測に騙されず、自分の常識的判断力を信じることが大切なのである。